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勝手にしやがれHeyしすたー

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愛しのクロード


   「未来警察ウラシマン」を、ある程度覚えている(そうであってもアヤシイか ?)
   人でないと、以下の文章はわけわかんないと思います。



愛しのクロード




   ウラシマンというアニメがやっていたのは1983年。
   年がばれるけども、当時私は小学6年生であった。
   そのアニメに出ていた「クロード・水沢」は、主人公ウラシマ・リュウの
   相棒役という役どころ。

   声は神谷明さん。(笑)
   金髪で緑目。見かけ、いかにも軽そう。
   好きなものは「カワイコちゃん」(ああ死語)
   シリアスもすればギャグもするという、当時二枚目半といわれるキャラで、
   (一応今も使うか?)
   アニメキャラとしては、たぶん、ごろごろ転がってそうな奴であった。

   他の特徴としては(軽薄とは相反するけど)、彼は職業柄(刑事さんだし)、
   正義の味方的思考をし、また同時に「市民全体の平和を守る」ためには、
   個人的感情は切り捨てる、という面も併せ持つ。
   (リュウが「愛」のため、本能の赴くまま行動するというのと比較して、とい うのを
   差し引いても)
   こういう面は、小学生の目から見ると、あまり好意的に映らないが。
   あと余談だが、一人で行動するときの彼は(リュウ抜き)、驚くほど有能であ る
   ことが、第42話「さらばクロード」で判明する。
   それだけ出来るなら、普段真面目におやりなさいって気もするが。


   当時としてもさほど珍しくない個性を与えられた(丁度面堂くんなんていたし ・笑)
   公務員的キャラ。まあ顔の崩れ方は、斬新だったけど。
   一体、彼のどこに(つけるあいずで見た)、魅力があるというのか。(おい)



   「ルードビッヒの地獄行きのお供をしたのはスティンガーウルフだった。
   リュウの奴も一人で地獄に行かせたんじゃ、かわいそうだぜ・・・」


   最終話1話前の、49話「愛と死の超能力」。
   最後の敵であり、血を分けた兄弟でもあるフューラーとの戦いに赴くため、
   メカ分署(あぶ刑事の港署。踊るの湾岸署みたいなもんと思ってくれい。
   って、だいぶ違うんだが)を飛び出していったリュウ。
   上記は、彼が去った後の、クロードのセリフである。

   そう呟いたクロードは、しあわせそうな、極上の微笑を洩らして、リュウの
   後を追う。

   彼は、リュウのために生き、そして死ぬ。
   究極の相棒キャラなのである。


   先程、「公務員的」と称したが、良くも悪くもクロードは「刑事」としての職 務
   に忠実な奴である。
   別にリュウと比べなくても、冷静な判断をする役柄。
   その彼が、リュウ、ぴーーんち!になると、頭のネジが1本2本ぽーーーんと
   吹っ飛ぶ。

   17話「愛!ロボットに愛!」で、リュウが超巨大アンドロイド(大きさラピュ タ
   ロボくらいかな?)に、握りつぶされそうになったとき。

   クロードは愛車スポイラーで、特攻する。
   何度も何度も何度も何度も何度も。

   後日、いっしょに観ていただんなは、
   「絶対無理だって。わっかるじゃーーーん」
   と、一言いった。

   まさにその通りなのである。(スポイラーがべっこんべこんになってくだけ)

   というか、潰されてるのが、他の人間だったら、まず建設的な方法を考える
   のが、クロード。
   だが、ことリュウが絡むと、他の思考は何もかもぶっ飛び、特攻を繰り返し、
   「このままじゃ、リュウが・・・リュウが・・・!!」と泣きじゃくるのだ。


   なんせ、リュウのためなら、新幹線と同じ速さで、走れる男。
   彼の行動原理は「ウラシマリュウ」だけであり、それ以外など「刑事として」
   くらいのもの。
   全50話中、自己主張は、48話「ルードビッヒの最期」で見せた唯一。
   反物質場発生装置なる、わけわからん代物で、世界を無にしようともくろむ
   ルーちゃんこと、ルードビッヒの心臓に、銃口を向けるというもの。

   「スイッチを押す瞬間、ヤツの心臓をぶち抜く・・・」

   メカ分署には「撃っても当たらない」という隠れルールが存在する。
   この行動は「クロード・水沢」個人の、最初で最後の意志だった。

   んでも。

   この行動さえも、考えてみると、一年間追い掛け回したルードビッヒとの
   ケリをつけたいというよりは、フューラーとの最終決戦を控えたリュウのため
   に、自分は、ルードビッヒと刺し違える、というふうに取れるんである。

   その前にリュウに、「稲妻クロードの幸運のお守り」なるペンダントを、
   形見のように託してるのだし。


   死なないんだけどね。クロード。


   彼が「カワイコちゃん」が好きで、小学生が見てる範囲では分からないトコで
   18禁なことをやってる可能性は高いのだが、

   それでも。

   カワイコちゃん100人より「ウラシマリュウ」一人のほうが、彼にとっては
   重いはずなのである。


   最後に、31話のリュウのセリフでしめます。


   「ホントは、ぼくちゃんのこと、好きで好きでたまらんくせにぃーー!!」


   (03・08・13)


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